一般社団法人 愛知県木材組合連合会

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平成28年11月

愛知県産材利用の手引き

愛知県産スギ・ヒノキの基準強度及び横架材スパン表

はじめに

我が国は、先進国の中ではフィンランド、スウェーデンに次ぎ世界第3位の森林率(66.4%)を誇る森林国でありながら、戦後ほぼ100%であった木材自給率は高度成長とともに減少し、平成12年には18.2%まで低下しました。

しかし、平成21年12月に、木材自給率を10年後に50%にする目標を掲げた「森林・林業再生プラン」が公表され、平成22年には「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されるなど、充実した森林資源を活用しようという気運が高まり、その率は平成25年には28.6%にまで回復しました。

愛知県においては、「あいち木づかいプラン」を平成15年度以来毎年度作成し、県産木材の利用に努めています。平成23年度からは、このプランの「基本方針」を前述の「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」に基づく県の基本方針に位置付けており、公共施設等での県産木材の利用や、木造住宅の振興などの方針を掲げています。

本書は、木造住宅における県産木材の利用促進を主な目的として、愛知県が平成26年度に実施した「あいちの梁桁利用促進事業」の成果としてとりまとめたものです。本事業では、森林・林業技術センターにおいて愛知県産スギ・ヒノキの強度試験を行ってその強度性能を明らかにし、それをもとにしたスパン表を作成しました。また、県産木材である「あいち認証材」を活用した建築資材や家具などの製品カタログを作成しました。本書の作成にあたっては、「愛知県産材利用の手引き」作成検討委員会の委員の皆様をはじめ、多くの皆様から御指導・御助言をいただきました。この場をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。

本書が、これをご覧になった方にとって、県産木材を利用するための「扉」になるとしましたら、これにまさる喜びはありません。

愛知県農林水産部農林基盤局長 山本信介